2016.03.30 チラシのうんちく
広告と聞くと
「チラシ」「ポスター」「フライヤー」などが、思いつくのではないでしょうか。
今回はその中でも一番目にする「チラシ」について説明していこうと思います。
チラシの語源は、
文字通り「散らし」が語源だと云われています。
宣伝等を書いた紙を往来でばら撒いていたことがその由来で、
16世紀に安土城下の楽市でチラシ(散らし)にあたるものが撒かれていたことが
『耶蘇会日本年報』に記されているそうです。
では、
「チラシ」と「ビラ」の違いは何でしょうか。
それは、
「ビラ」という言葉が使われ出したのは明治に入ってからだそうです。
語源は英語で「ヴィラ(villa=“大きな別荘”の意)」から来ているそうで、
明治5~6年頃、軽井沢や伊豆などに外国人向けの別荘が次々に建設され、
外国人居留地では別荘販売のための広告が至る所に貼られていました。
広告の1行目には目立つように、
大きな字で「VILLA」と記されており、
その後に続いて物件の情報が記してあったそうです。
その広告から、居留地に出入りする日本人が片言の英語で「びら」という言葉を読み取り、
それらを「ビラ」と呼ぶようになったそうです。
最初は居留地に出入りする日本人の間での隠語だったそうですが、
やがて当時の日本人の富裕層にも対象になり、
居留地の外にも広告が張られるようになったそうです。
そこから、あちこちに貼られた広告を
「ビラ」と呼ぶ習慣が広まって定着したそうです。
上記の内容をまとめると、
撒かれる=チラシ 貼られる=ビラ
ということになりますが、
現代において、その境界が曖昧になってきていることもまた事実です。
よって、それぞれの主観に合わせて使用しても、さほど支障は無いと言えるでしょう。